2009/04/29
チーム・ビルディング手法の上手な利用法
チーム・ビルディング手法の上手な利用法
欧米ではチームアップに、さらに「Fun」という要素が加わります。職場は楽しくなくてはなりません。その意味では、欧米で広く行われているteam building exerciseはもっと広く紹介されてよいし、その知恵を利用するべきでしょう。
チーム・ビルディング研修のもつ問題点とは何でしょうか。
ただし、非日常の世界に身をおいてオフィスを離れて研修やエクササイズを行うときには特に注意が必要であることは確かです。
なぜなら、第一にその企業の人事制度が個々人のパフォーマンスのみをReward(報酬)の対象としている場合、チームとしての評価がない、という制度であったとすると、このようなチーム意識の涵養を趣旨にするTeam building exerciseは、無意味どころか、矛盾の誤謬を犯すことになってしまうからです。
第二に、筆者の経験でも、いざいつもの職場にもどってからのフォローアップがないとむしろモラルダウンし組織にとって有害になることさえあるという事実です。セッションの饗宴のあと職場に戻ってその職場の雰囲気やモラールがアップしていなかったとしたらどうでしょうか。無意味なエクササイズに参加させられたことに対する批判や不信感をつくりあげてしまうのです。
特に最近顕著なリストラやコストカッティングの最中では、一人の責任は拡大しています。それなのに、やみくもにteam building のためのteam buildingを行うことは、むしろ無用な反発を招くだけだといってよいでしょう。
チームビルディング研修の問題点解決法
ではどうすべきでしょうか。
エクササイズやセッションを開始する前にこれから職場で構成しようとしているチームと同じメンバーにチームを構成させることが第一の解決法です。
部課横断のプロジェクトチームを作る目的なら、いっそのこと、そのメンバーそのものをエクササイズやセッションのメンバーに固定すべきでしょう。そうして初めてチーム・ビルディングの成果を共有できインパクトをそのまま職場に持ち帰り長続きさせることができるのです。
また、営業部隊のプラン作りのように、実際の日頃の業務上の課題解決に直結するようにオフサイト・チーム・ビルディングのエクササイズ課題達成を仕向けるのもたいへん効果的です。