2009/04/29

リーダーシップ・バリューについて

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リーダーの資質には3つある、とするのが、カーリー・フィオリーナ氏(ヒューレットパッカードの前CEO)1999-2005)の意見です。その3要件とは何かというと、

(1)人格。(率直で勇気があること。)
(2)能力。(自分の強みを知りそれを生かせること。足りないところを知り他人に任せたり学習したりできること。)
(3)協調性。(いつ助けが必要かを見越して手を差し伸べること。広い人脈をもち進んで情報の共有ができること。)

見渡せば、ここでいうところの2番目の力、その役割を担えるだけの有能な人間はどこの会社にもいくらでもいることでしょう。しかし、有能な「人格者」となると、そうは多くないかもしれません。その上に協調性に富むとなると、もっと少なくなってしまうかもしれません。

リーダーシップをとるということを価値ある良い意味にとらえるとすると、リーダーは、生まれながらのものではなく、作られるものだというわけです。リーダーシップは、放っておいて自然に身に付くものでなく、教え育てられるものです。

私の経験上は、このカーリー・フィオリーナ氏のいう3つの条件にさらに一個だけ付加したいことがあります。それは周囲のヒトの気持ちを掴み、元気にする力を持っていることです。他者のモチベーションコントロールが鍵になります。そのチームのヒトを力づけ元気にするエネルギッシュさもリーダーに求められる資質だろうと思うのです。

リーダーシップ・バリュー

そもそもリーダーシップは、マネージャーの役割を超えたところにあります。つまりリーダーシップとは、企業理念を共有し全社的な経営戦略にまで目配りし、自分の権限の及ばない相手でも(上司や他の部署、顧客にも)ビジョンやデータを元に影響を与えて動かす力をもつこと、そして今までの組織ではなし得なかった新しい価値を作り出せる能力といってもいいでしょう。

また、チームの力が及ばないときには組織の課題を探り、うまくいかない原因を探り、問題点を認知させ、それを解決できる他のリソースを探したり、解決のためのトレーニングをしたりして、成果を極大化させることも含まれてきます。そのように予測や期待以上の動きを見せ、それを他への影響力を行使して実現に導くことがリーダーシップです。

ビジョン Vision のもつ意味とは

会社のビジョンといえば、理念だとか将来の見通しだとかということになります。しかし、本来英語でいうビジョンとは、要するに見えること、視覚のことです。転じて、見えないものでも見ること、それがビジョンです。それがないと、つらいときとか苦しいときとか、その先に何か良いことが見えないと、ヒトは動きません。だから、会社でも自分自身でも、ビジョンが必要なのです。この先ここまで行けば、この景色がみえるんだよ、と言うこと、それがビジョンです。

リーダーはビジョンをもつ

リーダーは、こういうビジョンを持っていること、つまり「見えていること」が必要です。メンバーとともに行動しつつ、現場を高みにたって見晴らし、その向こうに何があるのか、自分にはこう見えているのだということをしっかりとメンバーに伝えなくては成りません。バルコニーの上にいったん立ったら、降りてこない、というのではなく、皆のいるダンスフロアー(現場)に身を置き、いつもビジョンを共有することが大切です。


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