2010/02/21
リーダーシップの意味
古典的なリーダーシップの意味は、さまざまな文脈や美辞麗句があっても、、結局のところ他人への影響力の行使の一点に集約されます。
しかし、どうして、人は人をリードしたがる、のでしょうか?こういう「そもそも」論を考えないと、人の言っているリーダーシップ論にフォローするだけになってしまいます。
たとえば、新商品開発の6カ月にわたるプロジェクトがそろそろ終わりを迎え、全ての市場調査、小グループインタビューなど手続を終えつつある、最後のローンチミーティングで、あなたは、すっくと席を立って手を挙げて自分の意見をこう、言います。「それでも、そもそもこんな不味い味の新商品がホントにうれるとは思えない、あまり新規性におもねるとロクなことにならないばかりか、本来の商品の筋をうしなうことになる、もう一度やりなおそう!」と言ったとします。
これは、非常によろしくないことで、プロジェクトメンバーはみんな、何をいまさら言うのか、なんで今まで黙ってたんだよ、もう時間がない・・・という反発と批判が火を見るよりも明らかです。場合によっては、叱責されてメンバーから外され今後もプロジェクトにいれてくれないかもしれません。
そのとき、それでも今自分がこの声をあげないと、自分としては後悔するだろう、言っておきたい、でもこの反発は予想できる・・・として、今立って声をあげようか、それとも声を上げずに黙ったままやり過ごそうか、一瞬悩みます。
そのとき、立って危険な罠であることを知って声をおもむろに上げるとき、それは一種の反逆、破壊衝動の快感があると同時に、非常に強いリーダーシップの表現でもあります。
これはマネージャーの役割ではありません。これはリーダーシップなのです。