2009/07/14

コ・クリエイション戦略

296-1243025580w83l人事部長のコ・クリエーション戦略

「経験価値のコ・クリエーション」戦略(ハーバードビジネスレビュー2008.4)が現場部長と人事部長の間にも当てはまるといえます。

「コ・クリエーション戦略」とは,顧客と「経験価値」をコ・クリエーション(協働創造)したものを商品開発に活かしていくことで,ヒット商品を生み出そうとするマーケティング手法をいいます。企業は顧客のカスタマイズ欲求に的確に応えていくことで顧客の心を捉えるのです。
まず,顧客(現場部長)との対話を深め,顧客が真に望むものを把握します。そして自社(人事部)の商品やサービスを顧客(現場部長)自身が独自にそのベネフィットを再構築して,自分の手で経験価値を高めることができるサポートを企業(人事部)が提供していくというわけです。

この「コ・クリエーション」戦略では,顧客(現場部長)自身が価値を築いていくがゆえに,おのずから差別化と価値増殖が図れることになります。現代の最先端のこのマーケティング手法を人事部が現場に応用すれば,結果的に現場部長の本音のサポートとコミットメントが得られでしょう。
金銭で報いるのがすべてでしょうか?

 
上記の「コ・クリエーション」戦略が実践されている例をみてみましょう。
アメリカン・エキスプレス社の提携事業部ディレクター西口敦氏によると,「良質なサービスを提供するうえでは社員育成が必須(ひっす)」という。さらに,同社ではさまざまな社内表彰制度を設けており,管理職以上は自分のチームで互いにほめたたえ合うことを奨励するよう「義務付けられている」と言っておられます。こうした手法が奏効し,カード1枚当たりの利用額は他社の5倍以上の水準となっているそうです。
「なぜアメリカン・エキスプレスは富裕層マーケットで強いのか?」(日経金融新聞リテール戦略2008.1.31)
現場の部長である西口氏は,人事部長と会話して義務付け(=制度化)したはずであり,これにより職場のモチベーションを高めることに成功しているわけです。営業成績アップという戦略実現のために,現場の部長の発想力と人事部長の実行力との相乗効果がいかに大きな影響力をもつか,ということが分かります。これも戦略人事を職場に落とし込むという人事部長と営業部長のコラボレーションの結果だといえるでしょう。

CEO(社長),COO(執行役員),HRD(人事部長)は経営チームとしてチームアップしなくてはならないのです。


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