2010/02/01
リーダーシップとパッション
パッション(情熱)を持つ人がリーダー。
前回述べたヘッジホッグ理論に依ってさらに主体的にキャリアパスを考えていければ、そして、このハリネズミの「真ん中の円」を自分で認識して確保していれば、貴方は、今いるその職場で、自らそのチームのヒトを力づけ元気にするエネルギッシュさを生み出すパワーの中心、源泉となることができるでしょう。
パッション(情熱)は他人から与えられるものではありません。
リーダーの基礎スキル
物事やビジネスの本質を理解していること、それがまず第一の条件でしょう。専門的業務遂行能力です。経理部なら経理部としてのプロフェッショナルとして、営業部なら営業マンとしてマーケティングとセールス、商品知識と顧客知識、その機能的仕事の全ての面で「圧倒的な」力を持っていることです。ちょっとデキルというレベルではありません。圧倒的な力として、さすがといわれるだけの、任せて安心と誰にも言われるだけのものを持っていることです。それは社内価値だけでなく、社外からも認められているレベル感が必要です。この条件がないといくらパッションがあっても空回り。
次は現場主義。この第2の要素は、上司となり組織を率いて結果を出さなくてはならないときに必須のパーソナリティ。評論家にならず常にプレーイングマネージャーであること、いつも第一線の部下以上の力を現場で保持していること。
それでも部下からうとまれずに組織をまとめ上げられるのは本人のコミュニケーション能力でしょう。もちろんこれは組織文化が背景にあります。イタリアではむしろ能ある部下は静かな上司を出し抜くのが普通ですから、いつもいつも上司としてはリーダーとしての能力誇示が必要でしょう。日本ではそうではありませんが、グローバル化が進んだ日本企業ではこの部分は細心の注意が必要な部分ではあります。
この3つの基本能力はスキルというべきで、練習と意識的努力で身に付けられます。その上でパッションを持つことがリーダーです。
ハリネズミのパッション
ヘッジホッグ理論でいうところのハリネズミになること、そして「ハリネズミのパッション」を持つ人、その人はリーダー(組織の動く方向を指示して新しい価値を生み出せる)になる資格があると思う。パワーは組織内で他人に伝染するのです。そして他の人はそのパワーをもらう。そうするといくらでも組織のパワーは出てきて、かなり重いトルクのかかる新しい価値の創造だとか不連続を乗り越えるイノベーションであっても、それで可能となるのです。