2009/09/14
ヒトの費用は、「資産」?
ヒトは、資産か費用か?
人件費というときはヒトは費用計上の対象であり、「出るを制する」という場合、人件費はまずもってコストカットの対象になりやすいのが現実です。
勘定科目上、ヒトそのものは資産とはみなされていませんが、将来の成長と収益をもたらす原動力である無形「資産」であるとはいえます。Human Resourceというとき、日本語では人的資産ということでしょうから、ポジティブな意味合いはむしろ資産性にあるといえます。ところがBS(バランスシート)にはヒトの資産価値は一切現われては来ないのが現実です。
ヒトは、コンプライアンス上からは、隠れ資産になることも?!
逆に、反社会的勢力にのっとられた上場企業などは企業価値を毀損する「隠れ負債」項目として「ヒト」マイナス資産となることもあるのです 。
最近では、こうしたコンプライアンス上の問題(これはまさにヒトが引き金を引くリスクであって、モノに無関係の問題)が「隠れ負債」となることもあるのです。
大新聞ではあまり報道されていませんが、伊藤忠のモンゴルとの建機販売で、3国間貿易で生じた1000億円規模の架空取引の問題など、決算訂正を要する深刻な事態となっていることも、数年間にわたり発覚しなかったことからみてまさに「隠れ債務」というべきものとなっているといえるでしょう。
資産となるか死産となるかは経営者の腕次第