2009/08/26
グローバリゼーションと人事部
次に,日本企業のグローバル化の観点からみた人事部の役割について考えてみましよう。
今日,日本企業において, 発行済み株式の50%以上を外国人がもつ会社は珍しくなくなりました。海外売上比率上位は,三井海洋開発(100%),竹内製作所(97%)など中堅企業から,ホンダ(85%),日産自動車(79%),キヤノン(79%)という有名企業まで驚くべき数字といえるでしょう(東洋経済新報社(『会社四季報』2008年2集春号)。
営業利益に占める海外割合が5割超という会社もあり,実は,もはや多くの日本の大企業が海外で増収増益を図っているといっても過言ではないのです。
このように収益力の主源泉が海外なら,「原因なくして数字なし」――成長のために,海外のローカル優秀人材の活用・幹部登用は『今足元にある経営課題』なのです。そのため海外向けの研修や「日本人・外国人社員混合」の有能人材プールをデータベースとして整備することは,いまや人事部の重要な役割の一つになっているといえます。