2009/04/29
プロジェクトチーム編成の留意点
プロジェクトチーム編成の留意点
プロジェクトチームが企業組織全体のカルチャーを変えることがある
このような「チームによる活動」の成果は、企業の組織全体のカルチャーを変化させることがあります。
たとえば、部門間横断で各部門からメンバーが選出されるような、クロス・ファンクショナルなプロジェクトチームの場合、その成果物や開発した新サービスなどがその他の関係部署に明確にかつスムースに受け渡され消化されることが必要です。
プロジェクトチーム自体、小さなバランスト・スコアカードなのだ
プロジェクト内においてこうしたinternal customerを予めとりこんで事後のフローを適切に効率よく完結できるように手配しておくことが肝要です。すなわち、プロジェクトそれ自体の遂行がinternal customer focusになっているかどうかを検証する必要があるのです。
ところで、Customer focusは顧客視点です。それは、財務の視点、内部処理の視点、育成の視点とともに、企業の4つの視点のうちのひとつです。つまり、プロジェクトの遂行それ自体じつはBalanced score card(financial, business reengineering, customer focus, self promotion)の実践にほかならないのです。
世界で一番簡単な「チェンジマネジメント」とは。
従って、こうしたクロス・ファンクショナル・プロジェクトの成功は既存組織やヒエラルキーを変革するchange managementそのものといってよいでしょう。まず、これでチェンジマネジメントつまりマーケティングや商品、事務ワークフローなど従来とは全く異なる高みをめざすイノベーションを実戦で実践すること、それがプロジェクトチームの編成の妙であり、その成果なのです。
またそのクロス・ファンクショナル・プロジェクトが仮に失敗してもそれから何を学ぶかそのフィードバックの余裕をもつべきでしょう。それだけでなく、プロジェクト途中においても常に失敗リスクについてのリスク分析とExit Planなどのリスクマネジメントをどう行うかについての準備もしておくべきなのです。これらもチェンジマネジメントの実は要諦なのですね。それをまず小型な部門間横断プロジェクトで実行し、やがて、その成果が全社に波及していくというプロセスこそが、チェンジマネジメントそのものだといえるのです。